アートキャンプ2024
事業報告
- 写真紹介:美術ワークショップ制作風景
- 国際文化交流、国際親善に寄与する活動 日本、シンガポール、マレーシア、インドネシアの4カ国から、生活環境に恵まれていない子どもたちをそれぞれ2人づつ(日本からは3人)集め、美術、音楽、ダンス、観光を通じて交流を行い、お互いの国や文化、各自の個性を学ぶ。会場を藤沢にある養護施設とし、施設で暮らす他の子どもたちにも参加を促す。コアとなる上述の9人については、各国に1人の日本人が世話役として宿泊も含めて同行し、交流を深める。
開催期間 | 2024年09月20日~2024年09月23日 |
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開催地 | 神奈川県藤沢市 |
アクセス | |
助成決定金額 | 1,400,000 |
連絡先 | |
ホームページ |
NPOリトル・クリエイターズは、恵まれない環境に置かれた子ども(18歳以下)が、アートをツールに自分を表現し、人と出会い、交流する機会を得て、見えない障害を乗り越えて社会を生きていくための「夢」や「智慧」「力」をはぐくむ手助けをしようと応援してきました。2023年12月には、児童養護施設 聖園子供の家の高校生2人をシンガポールに送り、今いる世界とは違う世界をのぞいてみる体験プログラムを実施しました(『ショートスティinシンガポール』)。その際に、今度は迎える側で世界の子どもとつながりたいという声を聞き、形にしたのが当該企画『アートキャンプ2024』です。
4日間という短い時間ではありましたが、厳しい環境で生活する子どもたちが「アート(表現活動)」を一緒に体験することを通じて、言葉や国や生活環境の違いを乗り越え、お互いを認め合い、理解しようとし、”自分”を再認識する機会になったようです。終了後、子どもたちを見守る各国のパートナーから彼らの変化についてフィードバックをいただきました。
■開催日程
2024年9月20日(金)~23日(月)
■開催目的
◎アートをツールとして国際交流を行うことで、今いる世界がすべてではないことを恵まれない環境に置かれた子どもに認識させ、視野を広げさせる。
◎言葉の壁があっても、相手を思いやり、助け合い、学び合うことを奨励するとともに、学習意欲にもつなげていく。
◎貧困などで厳しい家庭環境に育つ子どもが、本来持っている力を引き出し自己決定できるように働きかける。
■参加者
日本(聖園子供の家) 17歳男子、17歳女子、15歳女子、14歳男子
シンガポール 16歳男子、16歳女子、14歳女子
マレーシア 18歳女子、17歳女子
インドネシア 15歳男子、15歳女子
各国の参加者は、貧困や家庭内暴力の環境に置かれているなど、各国の社会で弱者とみなされる子どもたち。聖園子供の家からは、2023年にシンガポールでホームスティをした2人と次にシンガポールに行かせてあげたい2人が参加、ホスト役を務めました。
■実施プログラム
◎美術ワークショップ 9月21日(金)9時30分~11時30分
事前に共通の宿題としていた写真を使ってのワークショップ。
各国の参加者と聖園子供の家の子ども合計17人が、8月18日の午後自分がいる場所で「空」を撮影、そして「虹」の色と同じ色のもの(例えば、橙色ならみかんやひまわりなど1人につき7点)を撮影してL版にプリントし、素材として使用しました。
海を挟んで遠くに離れているようでも、私たちはみんな空でつながっている。今日はその空の下に一緒に虹の橋をかけよう、というコンセプト。
約110cm × 200cmの白い台紙に、聖園子供の家の子どもを含めて総勢19人で、初めに空の写真を、その下に1色ずつ7色の写真を並べていきました。未就学児の手も借りて全ての写真を台紙に貼りつけた後、最後は隙間を7色のクレパスで埋めました。その後、作品の下部に全員でサインをし、作品を完成させました。
◎ダンスワークショップ 9月21日(金)13:00~15:00/22日(土)15:00~16:30
講師は清水絢子さん。お嬢様のありすさんも助手として参加してくれました。
午前中の美術ワークショップで参加者が大分打ち解けてきた中、ストレッチを行うことで一気に参加者の関係が密になりました。聖園子供の家の子どもも参加し、総勢22人。曲は日本の参加者が選んだMrs. GREEN APPLEの「StaRt」から。2時間のワークショップの最後には小さな子から大きな子まで全員でしっかり踊れるようになりました。
2日目は一部の子どものリクエストに応えて少し難しい振付に挑戦。曲はK-POP、STAYCの「Teddy Bear」から。始めは前日と同じくらいの参加人数でしたが、少しずつ脱落者も。それでも全員が楽しんで踊ったり、応援をしたり、笑顔が絶えないワークショップとなりました。
◎太鼓ワークショップ 9月21日(金)9:30~11:30 & 13:00~15:00
鈴鹿音神太鼓から岩本代表率いる5人のメンバーが、数種類合計20台の和太鼓をもって指導に来てくださいました。未就学児含め22人が参加し、「勇駒」という曲に挑戦。挨拶の仕方、撥の持ち方から始まって、足の開き方、太鼓のどこを打つのか、強弱の付け方、掛け声のかけ方などを習得していきました。初めて体験する太鼓にみんな真剣に取り組んでいました。
◎観光
21日に江の島、23日は鎌倉を観光。
◎交流会 9月22日(日)17:30~20:00
各国の参加者が事前に用意したプレゼントを交換。日本からは色紙にメッセージや絵をかいて贈呈。シンガポールからは参加者が描いた作品など、マレーシアからは参加者が染色をしたトートバック、インドネシアからはバティックの小銭入れなど、ほかにも聖園子供の家のみんなへとお菓子やおもちゃも贈られました。
その後は聖園子供の家とのお別れパーティー。子どもが喜びそうなご馳走がたくさん並び、海外からの参加者は特にお寿司に大喜び。ワークショップに参加しなかった子どもも集まって、和気藹々の食事会になりました。
誰ともなくお礼の印にと、海外参加者が歌を歌ったりピアノを弾いたり。聖園子供の家の子どもも加わって、最後はダンスの披露も。そして、この日が誕生日のインドネシアの参加者のためにサプライズでケーキが出され、Happy Birthdayの大合唱。忘れられない誕生日になったようです。涙、涙、の別れとなりました。
■開催レポート
https://www.littlecreators.jp/news/2024/artcamp2024-report.html
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美術ワークショップ作品
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ダンスワークショップ
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太鼓ワークショップ
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江ノ島観光
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鎌倉観光
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精進料理体験
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交流風景
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聖園子供の家での夕食会