2011.1.18
1.問題認識
- 東アジア諸国がダイナミックな発展を遂げる今日、日本の相対的なプレゼンスは低下し、文化・価値観の多様な拡がりは、新たな摩擦を生じさせる可能性を孕んでいる。
- グローバリゼーションがますます進展するなか、日本は自らのアイデンティティを再認識し、誇りと自信をもってそれを語り、各国との相互理解を促進し、交流を深めなければならない。
- 国の政策が大きく揺れる今、関西の町衆精神を発揮し、民が行動を起こすときである。
2.日本文化の再認識を!
- 経済成長一辺倒になりがちな社会において、文化は人生を豊かにし、魅力的な都市づくりと、国際社会における日本の地位の向上に貢献する。
- 日本のアイデンティティの源流は関西にあることを再確認し、自然を畏敬し、共棲する思想や、神々への信仰など、日本文化を関西から発信する。
- ― 上方伝統文化と創造
- ―“縦書き文化"による異文化理解と漢字の役割
- ― 商家の教えなど、関西が培った経営哲学を世界に発信
3.プロデュース力の発揮!
- 地域のポテンシャルを引き出すプロデュース力(デザイン力・構成力)を最大限に発揮する。
- ― 伝統・祭礼行事を核に、国の起源に由来する社寺が集中する上町台地の活性化
- ― 大阪駅前に残された最後の一等地、北ヤードの水都を発信する新たな創造的文化拠点化
- 文化をプロデュースし、発信するためのオール関西・大阪のプラットフォームを整備する。
- ― オール関西で展開する「はなやか関西の文化首都運動」
4.相互理解のための国際交流の促進!
- 東アジアの安定的な発展のため、民間が中心となり相互理解のための海外文化交流を強化する。
- ― 仮称“日中文化交流センター"の実現。
- ― 民間(個人ベースの)交流の更なる活性化
- ― 若者支援
5.文化力向上の仕組みづくり!
- “人こそ文化!"、文化的な感性を養う教育に力を注ぐ。
- ― 小学生から身近に芸術作品(音楽・美術・伝統芸能など)に触れ、文化に興味を持たせる工夫。都市ミュージアムの充実。若手活動家の表彰
- 国・自治体への要望
- ― 文化活動を推進する上での自治体の規制緩和・事務手続きの簡素化
以上
2011年1月18日、「関西・大阪文化力会議2011」は中之島大阪国際会議場において、上記宣言文を採択した。
- 大韓民国初代文化大臣
- 李 御寧
- ハーバード大学名誉教授
- エズラ・F・ヴォーゲル
- 詩人
- 佐々木 幹郎
- 大阪商工会議所 会頭 / 京阪電気鉄道 代表取締役CEO
- 佐藤 茂雄
- 国際日本文化研究センター名誉教授 / 奈良県立図書情報館 館長
- 千田 稔
- 大阪大学招聘教授 / 大阪天満宮文化研究所 研究員
- 高島 幸次
- 関西経済同友会 常任幹事 / サントリーホールディングス 代表取締役副社長
- 鳥井 信吾
- 兵庫県立美術館 館長
- 蓑 豊
- 法政大学教授
- 王 敏
- 大阪国際フォーラム 会長
- 秋山 喜久
- 大阪国際会議場 社長
- 萩尾 千里
- 大阪21世紀協会 会長
- 熊谷 信昭
- 大阪21世紀協会 理事長
- 堀井 良殷